ゲイ弾圧の政策をとる隠れゲイ政治家を暴け!

サイゾー 2010年 05月号 [雑誌]

サイゾー 2010年 05月号 [雑誌]

発売中の「サイゾー」に『アウトレイジ』について書きました。

北野武監督の映画と同題だけど、全然関係ないアメリカ映画です。
自らがゲイである事実を隠してゲイを弾圧する政策を続ける政治家たちを暴くドキュメンタリーです。


アメリカの議会では、ゲイの人権についての法案が次々と出されては、共和党の反対投票で潰されている。
しかし、そんな投票をした共和党議員が公共トイレで男を誘ったり、議会のインターンの少年たちにセクハラしたり、ゲイバーで酔っぱらって自動車を運転したりして逮捕されている。


特に2004年の選挙ではそれが大きな争点になった。
ブッシュ大統領が同姓結婚を認める法案を阻止する意向を打ち出し、それが保守層に支持され、ブッシュ再選につながった。
ブッシュの参謀カール・ローヴは「同姓婚に反対してキリスト教徒の票を集めた」と語ったが、
実は彼の父親は男性と暮らすために離婚し、カール・ローヴ自身、父親と彼のパートナーに育てられた。
また、副大統領のチェイニーの娘はレズビアンで、企業の同性愛者向けマーケティング戦略を仕事としていた。


この映画はゲイである事実を隠しながらゲイの人権を弾圧する政策に加担する政治家たちの正体を暴いていく。
たとえばフロリダ州知事は同姓パートナーによる養子縁組を禁止したが、ゲイの噂が根強い。
この映画は、そんな怪しい政治家と実際にセックスした相手を探し、彼らの生々しい証言を集めていくのだ。

監督は『This Film Is Not Rated』で、ハリウッドの自主規制団体MPAAが実際はキリスト教共和党にコントロールされている事実を暴いたカービ−・ディック。


この映画は、『松嶋×町山 未公開映画を観るTV』で日本初公開する予定です。