ティム・バートンの新作『チョコレート工場の秘密』の予告編がかかるたびに
アメリカの映画館では爆笑と悲鳴があがる。
時には「ネバーランド!」「マイコー!」という声もかかる。
世界中の子供たちがあこがれるウィリー・ウォンカのチョコレート工場に招待された子供たちが見たものは、世にも恐ろしい秘密だった……。
というロアルド・ダールの童話の再映画化でウォンカを演じるのはジョニー・デップ。
これが白塗りの顔に、カン高い囁き声でしゃべるという役作りで、
どうみてもネバーランドに子供たちを招待しているマイケル・ジャクソンそっくりなのだ。
(AERA33号にマイケル・ジャクソンのその後について原稿書きました)
まあ、ティム・バートンはいつもキャラクターに白塗りさせるから、偶然似たのかとも思うが、デップは『パイレーツ・オブ・カリビアン』でキース・リチャーズをモデルにするという役作りをする役者だから今回もジャコーをモデルにしたのでは?
ちなみにマイコー自身の転落は面白いほど「ババリアの狂王」ルートヴィッヒをなぞっている。彼はおとぎ話みたいなお城を建て、そこにこもって美少年を愛して暮らしたが、浪費のために国の財政は火の車。40歳を過ぎて容姿の衰えに苦しんだルートヴィヒは、人工庭園に閉じこもるようになり、最後は白鳥型のボートの浮かぶ人工湖で溺死体で発見された。