TomoMachi2004-05-18

http://d.hatena.ne.jp/kitano/20040515#p1

>2004年5月14日、「一切の教養・娯楽は健全でなければならない」という内容を含むコンテンツ「健全化」

>法案(コンテンツの創造、保護及び活用の促進に関する法律案)を委員会成案とする動議が自由民主党公明党

民主党の三党共同で提案され、即日実質審議入りし、20分程度の審議の後、即日全会一致で可決しました


この記事、冗談じゃないの?
「一切の教養・娯楽は健全でなければならない」?
正気か?


「一切の教養」?
日本が世界に誇る谷崎潤一郎の「卍」が健全か?
川端康成の『眠れる美女』が健全か?
三島由紀夫の「仮面の告白」が健全か?
文学や芸術の多くは健全でないことに価値があるのだ。
誤解があるようなので言っておくが、オイラは『イノセンス』を批判していない。
ここまで狂った思想を一般向けの映画で主張してくるのは凄い、と驚嘆したのだ。
不健全で異端だからこそ芸術は面白いし、いや、そうでないものはわざわざ金出してみる価値はない。
だってそこらに転がってるから。


「一切の娯楽」?
競馬やパチンコが健全か?
タバコや酒が健全か?
娯楽の多くは健全でないからこそ娯楽なのだ。


特にイヤ〜な感じがするのは「健全」が良い事だと無条件に決め付けてしまっていることだ。
「健全」という言葉がどれだけ、心身に不全を持つ人々を排除しているのか、一度でも考えてみたことがあるのか?
政府が国民に「健全」さを求めた国といえばナチス・ドイツがありましたな。
性欲を感じさせる美術を「退廃的」として焼き払い、心身障害者や同性愛者を「劣等人種」として焼き払った。
「健全」て怖いですね。