コーエン兄弟の新作は血と暴力の国『ノーカントリー』

TomoMachi2007-11-08

気がむいた週の木曜日更新ポッドキャスト町山智浩アメリカ映画特電』、
今週はコーエン兄弟の新作『ノーカントリー』について話しています。
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ノーカントリー』は、コーマック・マッカーシーの小説『血と暴力の国』の映画化。
1980年のテキサス、麻薬ギャング同士が仲間割れで全滅した場所に偶然出くわしたベトナム帰還兵モス(ジョシュ・ブローリン)は、麻薬の代金200万ドルが入ったケースを持ち逃げする。愛する妻に楽をさせてやりたいという想いで。

彼を追うのは、謎の男シュガー(ハヴィエル・バルデム)。
シュガーは屠畜用の圧搾空気銃とサイレンサー付きショットガンで、モスを追う途中で出会った人間を片っ端から無意味に殺していく。

彼らの虐殺の旅路をさらに地元の保安官ベル(トミー・リー・ジョーンズ)が追う。

コーエン兄弟はいつものユーモアを抑えて徹底的にバイオレンスの連続で押していく。
予告編↓

とにかく、ターミネーターに匹敵する殺人マシーンで何でもかんでも殺しまくる殺人狂シュガーをヘンテコな髪型で演じるハヴィエル・バルデムが凄まじい。
撮影中は、レストランに行ってもウェイトレスが怖がって店の端っこの席に隔離されたというくらい不気味。
だから今回インタビューしたんだけど、部屋で二人っきりになるのが怖くて、配給会社の木村さんに一緒に来てもらったくらい。
でも、実際に会うと「そんなに怖がらないでよー。あれは演技だってばー」と笑う気さくな兄ちゃんでした。