『ブラック.ホワイト.』二日目

TomoMachi2006-03-17

http://d.hatena.ne.jp/TomoMachi/20060313
『ブラック.ホワイト.』の第二エピソード。


ワーゲル一家とスパークス一家は特殊メイクで白人から黒人、黒人から白人になるが、
しゃべり方は練習するしかない。
一家は訛り指導員の下、黒人訛り、白人訛りを練習する。

白人のブルーノ父さんは言う。
「白人が黒人のことをNiggerと呼ぶのは絶対のタブーだけど、
こうして黒人になれば、Niggerと言っても大丈夫だな」
それを聞いて黒人のブライアン父さんは
「普段絶対に言うことを禁じられている言葉だから、言いたくてしょうがないんだな」
とあきれる。


白人のカーメン母さんは、黒人のレニー母さんにはしゃいで言う。
「黒人の女性たちはよくお互いのことをBitchって呼んでるでしょ。ねえ、Bitch!」
Bitchと呼ばれたレニー母さんは当然怒る。
「それは自分で自分がタフな女であることを主張するために使ったり、本当に親しい友人間でふざけて使うけど、普通は相手に対して言ったら黒人同士でもケンカになる言葉よ!」
 叱られたカーメン母さんはベソをかきながら言い訳する。
「私は今まで黒人の友達は誰もいなかったから、そんなこと知らなかったの」


白人娘のローズは黒人としてスラム・ポエトリー(ラップ風の自由詩)の塾に通う。
生徒は全員黒人で、詩のテーマはたいてい差別と人種だ。
そのなかで黒人のフリをしながら詩を作るのはウソをつくことで、ローズは苦しむ。
何日か通って彼らと親しくなるにつれて彼らを騙す辛さは増し、
ローズは耐え切れずについに告白してしまう。
白人が顔を黒く塗って黒人のフリをすることは「ブラックフェイス」と呼ばれる黒人を揶揄した行為とされる。
それにローズを同胞と信じていた気持ちを裏切られて生徒たちは非常に傷ついた。
彼らを傷つけたことに傷ついて涙を流すローズ。


悩んだローズは今度は白人として友人になろうと自宅に彼らを招待する。
今度は心の底から本音を言いあって、打ち解け、抱き合う高校生たち。
それを見て感動した白人カーメン母さんは思わずこう言ってしまう。
「あなたたちは、ほんとに素敵なBlack creatureね!」
全員が凍りつく。
Creatureとは「人間以外の動物、生物、家畜」を指す言葉だからだ。


生徒たちは帰ってしまう。せっかく芽生えた友情を壊されて落ち込むローズ。
Creatureという言葉は、白人の親でも自分の幼い子供に対して動物みたいに可愛いわね、という意味でLittle creatureという風に使ったりするので、可愛いわねという意味だとカーメンは弁解するが、黒人レニー母さんはカーメンの無神経さに我慢の限界で、とうとう言ってしまう。
「わたしはもう、こんな人と番組の収録を続けたくないわ!」
ここで第二エピソード終わり。