これがアメリカのアイドルだ!

TomoMachi2004-05-20

家の近所のバークレーの新古レコード屋ラスプーチン・ミュージックに行ったら、
ご覧のようなCDがズラーっと並んでいた。
UCバークレー大学のトレーナーを着たこの東洋系の男の子はウィリアム・ハンという『アメリカン・アイドル』の出場者だ。
アメリカン・アイドル』はFOXテレビの、まあアメリカ版『スター誕生』だが、ハン君は優勝したわけでも何でもなくて、逆に最初の最初の第一次選考の段階で落とされた。しかも一曲歌い終わる前に途中でストップかけられて。
その模様はテレビで放送された。ここで観られます。
http://media.ebaumsworld.com/shebang.wmv

毒舌が売り物の審査員サイモン・コーウェルは「歌もダメ、踊りもダメ、で、僕に何を言わせたいんだ?」と吐き捨てたが、ウィリアム君は「僕はベストを尽くしました」と朴訥に答えた。
 これがウケた。たちまち全米にウィリアム・ブームが巻き起こった。
ウィリアム君は見かけによらず名門バークレー大学の学生。
彼のもとには150通の「結婚して」メールが殺到した。
http://www.williamhung.net/marry.cfm

そしてついにCDが発売され全米トップ40にチャート・イン! だから地元バークレーのCD屋に山ほど並んでたわけだ。
肝心の『アメリカン・アイドル』のチャンピオンたちはといえば、番組内で勝ち抜き選やってる時は話題になったが、優勝が決まってデビューすると、別に誰も見向きもしない。初代チャンプと初代準優勝者が共演したアイドル映画『フロム・ジャスティン・トゥ・ケリー』は大コケして、2003年に公開された映画の中で最大の赤字を出したという。単に他人の作った歌を上手に歌う優等生なだけで、キャラがちっとも面白くないからか。美女をはべらせ、いい湯加減でリッキー・マーティンを歌うウィリアム君を見ると「こりゃ、勝てねえや」と思うわな。
http://216.65.13.9/williamhung/video/shebangshi.wmv