TomoMachi2004-01-15

『Invitation』の連載を書いてから『ザ・クーラー』The Coolerを観に行く。
エアコンじゃなくて、ミスター・クールと呼ばれる男(ウィリアム・H・メイシー)の話。
彼はラスヴェガスのカジノに雇われたプロフェッショナル。
といっても、メイシーだからギャンブラーでも用心棒でもない。
メイシーといえば『ファーゴ』で自分の女房を誘拐したダメ亭主、『ブギーナイツ』で目の前で女房に浮気されて無理心中したダメ亭主、とにかくショボクレたダメ人間の役ばかり。
この映画でも、ツキすぎて儲けすぎた客がいると、そいつのツキを落とす(Cool Downする)のがメイシーの仕事。とにかく、彼がちょっと触っただけでダイスもブラックジャックもスロットマシンもスカになってしまう。
ガキの頃から何をやってもダメで、道を歩けばバナナの皮を踏むし、傘持って外出すると雨が止む、とことんツキのないメイシーを見たカジノのオーナー(アレック・ボールドウィン)に、その超人的なツキのなさを買われたのだ。
ところが、そんなダメ男が、ある日突然、女の子から愛されてしまう。
生まれて初めてのラッキー体験に浮かれるメイシー。
しかも、彼女は「あげまん」だった。メイシーの商売道具の「ツキのなさ」はたちまち失われてしまう……。

いつものように捨て犬のような濡れた瞳をうるうるさせるメイシーよりも
ヤクザ役がすっかり板についたアレック・ボールドウィンが演じる凶暴極まりないカジノのオーナーが実に素晴らしい。

ちなみにメイシーのオールヌードも観られます。