潜水服は蝶の夢を見る

TomoMachi2008-01-15

本日のTBSラジオ「コラムの花道」では先日のゴールデングローブで監督賞と最優秀外国語映画賞を受賞した『潜水服は蝶の夢を見る』について話しました。
http://tbs954.cocolog-nifty.com/st/2008/01/115_c54b.html

パリのファッション誌『エル』の編集長だったジョン・ドミニク(43歳)は、一流の服を着て一流の食事をし、一流の酒を飲み、一流のリゾートで美しい女性たちと戯れ、週末はジャグワを飛ばして郊外に住む自分の子どもたちと遊ぶ(妻とは籍を入れてない)という、やりたい放題のチョイワル親父生活を満喫していた。

ところがある日突然脳内出血で左目の視覚と瞼の筋肉、そして聴覚以外、すべてが麻痺してしまう。
肉体という檻に閉じ込められたような「ロックト・イン・シンドローム」という症状で、絶望するがジョンだが、
美しい女医が提案した方法で自伝を書き始める。
使用頻度順に並べたアルファベット文字を女医が読み上げ、欲しい文字が来たところでウィンクするのだ。

この方法でジョン・ドミニクは20万字の本『潜水服は蝶の夢を見る』を書き上げた。

フランスが舞台のフランス映画だが、製作、監督、撮影などは全部アメリカ。
というかかなりスピルバーグのスタッフなんだよね。主演の男女優もスピルバーグの『ミュンヘン』から。
特にスピルバーグの撮影監督カミンスキーの、ジョン・ドミニクの左目になりきったカメラワークが素晴らしい!
女優が全員美しいのも、ホントかよ?って感じで素晴らしい!
特にリハビリ専門の美しい女医さんが、舌を動かせない主人公に嚥下のリハビリをさせるために、「いい? こうするのよ」と口を軽く開いて舌で下から舐め上げる動作を何度も繰り返す場面。体が動かせない主人公は「こ、これは拷問じゃー!」と心の中で叫ぶんだけど、場内大爆笑!
でも、さすがフランス人で、左目しか動かないのにちゃんと女を口説いちゃうんだよね。