子連れガンマン血笑旅『Shoot’Em Up』の志望校はジョン・ウー学校
隔週木曜日更新のポッドキャスト「町山智浩のアメリカ映画特電」、
今回は『Shoot'Em Up!(シュート・エム・アップ)』を紹介します。
http://www.eigahiho.com/podcast.html
「奴ら、みんな撃ち殺せ!」という意味の、あまりにモロなタイトルどおり、
とにかくガンガンガン、撃って撃って撃ちまくる大馬鹿ガンプレイ映画。
一発銃弾が飛ぶたびに知能指数が1つずつ落ちていく。
どんな天才でも映画が終わる頃にはIQがマイナスになっちまう。
↓予告編
クライブ・オーウェンが『シン・シティ』に続いてジョン・ウー学校の制服であるロングコートで登場。
オーウェンが偶然拾った赤ん坊を守って、謎の刺客を撃って撃って撃ちまくるという座頭市なプロットに、
モニカ・ベルッチが母乳プレイで人気のコールガールで、赤ちゃんに生乳を供給し、
負け犬中年男専門俳優のポール・ジアマッティがデザートイーグル撃ちまくる最強の刺客を怪演。
そもそも、この映画、売れないC級映画監督マイケル・デイヴィスがジョン・ウー映画に憧れて
「オレの考えたガンアクション」の絵コンテを描いた。
たとえば「赤ん坊のヘソの緒銃弾切り」とか「駅弁セックス回転撃ち」とか「捨て身の自動車正面衝突撃ち」と「炎の素手ゴロ撃ち」とかね(命名はオイラ)。
その絵コンテはしばらく前までWEB上で公開されていたが、見てみると、まあ、アクション映画に目覚めた中学生が授業中にノートの端っこに書くパラパラ漫画みたいなものだった。
ところが、それをニューラインの社長に見せたところ、
「面白いじゃねえか。金やるから映画にしてみろ」と言われて、オーウェン、ベルッチ、ジアマッティという一流スターまであてがわれてしまった。
困ったのはマイケル・デイヴィス。実は、あったのは銃撃戦の絵コンテだけで、シナリオどころか、彼の頭にはストーリーさえもなかった。
だから銃撃シーンをつなげるために後からお話をデッチあげたのだ!
日本での配給会社はまだ決まってません。