菊地成孔先生の07年ベストは『ハッスル&フロウ』!

TomoMachi2007-11-22

BRUTUSの映画特集号が届いた。

BRUTUS (ブルータス) 2007年 12/1号 [雑誌]

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「映画選びの教科書」という特集で、私、町山は映画コンシェルジェという企画で、長嶋有氏やしまおまほちゃんのリクエストに応えてお勧めの映画を選ぶという仕事をやらせてもらいました。
で、他の「コンシェルジェ」がどんなことを書いてるのかと思って読んだら……。
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菊地成孔という音楽の偉い先生が『ハッスル&フロウ』という音楽映画を絶賛しているんですが、その誉め方がどうもおかしい。

白人がラッパーになるには? という成り上がりストーリーで、昨年の私のベストワン映画です。白人が主役なのでパーフェクトな黒人の映画じゃないのですが、映画として死ぬほどよくできていますし、主役以外はほとんど黒人です。

えー、この『ハッスル&フロウ』という映画を知らない人に説明しますと、
主演はテレンス・ハワードという俳優さんで、こんな顔です。

……
……
……
……
……
パーフェクトな黒人じゃん!
実際、アフリカ系だし。
ハッスル&フロウ』にも白人のDJは出てきますが完全な脇役です。
菊地さんは、「昨年のベストワン映画です」と言っていますが、
ずっとテレンス・ハワードを白人だと思い込んだまま観て、ベストワンにしたんでしょうか?
それで「死ぬほどよくできている」と思ったんでしょうか?
いったいどうしてこんな事態になったのか、いろんな可能性を考えてみましたが、
ものすごく目がお悪い、以外に考え付きません。
これが「映画選びの教科書」です。