キング・コングじゃなくて「キング・コーン」

TomoMachi2007-11-13

本日午後2時からTBSラジオ「ストリーム!」の「コラムの花道」では、『キング・コーン』というドキュメンタリー映画についてお話します。
http://tbs954.cocolog-nifty.com/st/

これは二人の若いインディーズ映画作家アイオワ州に1エイカーの土地を買って、トウモロコシを育てた一年間の記録。
そう聞くと「どこが面白いの?」と思うよね? オイラもそう思った。
ところが面白いのだ。


実はこの映画、ウチの近所のUCバークレー大学のマイケル・ポーラン教授のスキャンダラスな名著

The Omnivore's Dilemma: A Natural History of Four Meals

The Omnivore's Dilemma: A Natural History of Four Meals

これを実際に検証するという企画なのだ。

この本は、アメリカの農業と食生活がトウモロコシに過剰に依存し、
人工的すぎるトウモロコシ産業がアメリカの環境とアメリカ人の健康を破壊している実態を暴いている。

・トウモロコシの生産量、作付け面積はアメリカの農産物の中で最大。
・しかし、そのトウモロコシは品種改良で澱粉以外の栄養も旨みもなく、煮ても焼いても食えない。
・6割が牛や豚の飼料に回される。
・コーンで育てると牛は半分のコストと半分の面積、半分の時間でできるが、脂肪分が多い。
・残りは加工されてコーンシロップやコーンスターチ、ビールやバーボンになる。
・コーンシロップは現在、砂糖よりも多く使用されている。
・コーンシロップは糖尿病などの原因になる。
アメリカ人の肥満や成人病は、コーンシロップの生産高と比例している。
アメリカ政府はキューバ革命以来、砂糖の代替品の安定した供給を確保するためコーン農家に莫大な助成金を与え続けている。

予告編