ショーン・オブ・ザ・デッド

TomoMachi2004-09-28

イギリス製のゾンビ映画ショーン・オブ・ザ・デッド』。


プロットは全部『ドーン・オブ・ザ・デッド』と同じ。
ただ、主人公がボンクラなのだ。
ショーンは30過ぎの電気屋の店員。朝から晩までゲームばかりしているデブでグズの友達エドと暮らしている。
また、いい年こいてママにべったり。
大人になれないショーンを見限ってガールフレンドは別れようと言い出す。
そして死者が蘇り始める(でもショーンはボンクラだからなかなか気づかない)。


イギリスだから、銃がそこらじゅうにあるわけじゃない。
ショーンが武器にするのはイギリスらしくクリケットのバット。
篭城するのもショッピング・モールじゃない。
イギリス人にとっていちばん楽しい場所だ。
行きつけのパブに決まってるじゃないか!


パブでの攻防戦は、ダーツの矢やビリヤードのキューを駆使した戦いで、
ジュークボックスから流れるクイーンの「ドント・ストップ・ミー・ナウ」に合わせたミュージカル仕立てだ。
ドンストップミー、ドンストップミー、ヘイヘイヘイ!


でも、フヌケたパロディじゃない。ゾンビ描写はシリアスでハード。
人間が生きたままゾンビに腹を裂かれ、そのはらわたをゾンビたちが貪り食う『死霊のえじき』なシーンもあるし、
愛する者の頭を自分の手で砕かなきゃならない悲痛な場面もある。
クライマックスは小さなパブでの戦いにもかかわらずビシっと手に汗握る演出だ。
ポール・アンダーソンのようなヘタクソ監督はこれ観て勉強し直した方がいい。


ラストには『死霊のえじき』もぶっ飛ぶトンデモないというかリアルなオチがついている。
クイーンの「マイ・ベスト・フレンド」がエンディングを感動的に締める!


君は僕の親友さ
君がいるから僕は生きていける