また『キル・ビル』ネタ。
『キル・ビル』は以下の三人の三つ巴の戦いである。
ブライド(ユマ・サーマン)
ビル(デヴィッド・キャラダイン)
服部半蔵(千葉真一)
そして前の日記にも書いたがブライドは拝一刀であり、ビルは柳生烈堂であった。
するとこの三人は、こういう関係になる。
公儀介錯人
柳生一族
お庭番
なんだこりゃ!
小池一夫の歴史観じゃないか!
小池一夫によれば、江戸幕府には三つの殺しのプロ一族がいた。
一つは幕府の警護を司るお庭番で、服部半蔵率いる伊賀者の仕事。
これは公表された仕事で、いわばFBIである。
もう一つは諸国の大名の情報を集める江戸のCIA、お目付け役の柳生但馬守。
その下で暗殺などの非合法工作をするのが十兵衛もしくは烈堂が率いる裏柳生と根来忍者。
そして、幕府に逆らった大名を処刑する公儀介錯人、拝一族である。
『キル・ビルVol.1』では『柳生一族の陰謀』から「仏と会うては仏を斬り」という極意とテーマ音楽を引用していたが、
『柳生一族の陰謀』は柳生但馬守が我が息子十兵衛を使って政治暗殺をする話で、最後に十兵衛は父・柳生但馬守に反逆する。
それを『子連れ狼』の拝一刀と柳生烈堂の関係にミックスした話が、『キル・ビル』だったのだ。
(ちなみに烈堂は但馬守の末息子で、十兵衛の弟にあたる)。
DIVASは柳生一族プラス根来忍者で、ダリル・ハンナが片目なのは柳生十兵衛からいただいたイメージだったんだ。
これ、完全な時代劇だったんだよ。
ラブストーリーじゃないよ。