アイアンマンとベトナム戦争と軍産複合体

TomoMachi2008-06-21

告知し忘れてたけど、今、書店に出ているサイゾーに『アイアンマン』の歴史について書いてます。


「アイアンマンとは軍産複合体そのものである」ロジャー・エバート


1963年、スタン・リーはマーヴェル・コミックスのために新ヒーロー、アイアンマンを創造した。
兵器開発の技術者にして経営者でもある主人公は、当時、アメリカが軍事支援していた南ベトナムに顧問として訪れたところを共産軍に拉致され、アメリカを倒すための兵器を開発するよう強制される。
彼は兵器を作っているように見せかけて、強化装甲服を作り、それを着て共産主義者どもを蹴散らすアイアンマンとなるのであった……。


冷戦の最中に生まれた愛国ヒーロー、アイアンマンは泥沼化するベトナムで、自ら開発した新兵器で大暴れするが、当時のアメリカの世論はベトナム戦争アメリカによる侵略戦争だという方向に傾いていき、アイアンマンは悪になってしまう。そこで……。


今回の映画版『アイアンマン』で主人公はアフガニスタンイスラム・ゲリラに拉致監禁されてアイアンマンを開発する。
彼は自分が作ったアメリカ製の武器がアフガン・ゲリラたちに使われているのを見てショックを受けるが、
実は「チャーリー・ウィルソンズ・ウォー」でも描かれたように、後にタリバンアルカイダになるアフガン・ゲリラにアメリカは実際に武器を供与していたのだ。
また、イランをけん制するためにアメリカはイラクフセイン政権も支援していたのである。
今回の『アイアンマン』はそういう事実をちゃんと踏まえた物語になっている。


詳しくは『サイゾー』で!
TBSラジオ「コラムの花道」でも話しました。
http://tbs954.cocolog-nifty.com/st/2008/05/527_545b.html


↓あまりにカッコよすぎる『アイアンマン』予告編