エリザベスタウン

TomoMachi2005-09-22

ハリウッドのアークライツ(シネラマドームが高級シネコンとして再オープンした劇場)で、キャメロン・クロウ監督の新作『エリザベスタウン』の試写。


スニーカー・メイカーに勤めるオーランド・ブルームは入社以来8年間、画期的なスニーカーの開発に携わっていたが、発売してみると大コケ。莫大な被害を会社に与えたオーランドはクビになり、自殺を図るが、その寸前に父親が死んだという電話を受ける。

父はケンタッキーの故郷エリザベスタウンに帰っていた時に急死したのだ。
長男として葬儀に出席するため、飛行機に乗るオーランド。
その飛行機にはおせっかいなスチュワーデスのキルスティン・ダンストが乗っていた……。


キャメロン・クロウビリー・ワイルダーのインタビューを出版しているほど、ワイルダーと60年代初期ハリウッドのウェルメイドな映画に入れ込んでいるのだが、この『エリザベスタウン』は、それがものすごくストレートに出た映画になっている。

まず最初の巨大なスニーカー会社は、ワイルダーの『アパートの鍵貸します』でジャック・レモンが勤める巨大なオフィスのセットを参考にして、やたらと巨大に見せている。
会社で失敗して自殺を図る主人公という設定も『アパートの鍵貸します』のジャック・レモン
また、彼を元気づけるスチュワーデスは、『アパートの鍵貸します』のエレベーター嬢、シャーリー・マクレーンをモデルにしている。
ダンストのキャラには『ティファニーで朝食を』のオードリー・ヘップバーンも入っている。彼女が観るテレビには『ローマの休日』のオードリーも映る。
しかし、70年代ロック世代のキャメロン・クロウはどうして、こんなオールド趣味なのだろうか? 明日のインタビューで訊いてみよう。