TomoMachi2004-03-02

去年のベストに入るラリラリ映画『SPUN』の監督ヨナス・アカーランドJonas Akerlundにインタビューした。
ヨナスはスウェーデンのバンド、カーディガンズのビデオ「マイ・フェヴァリット・ゲーム」で注目された。
www.cardifans.com/gameban.html
それまでカワイコちゃんのキャンディポップだと思われていたカーディガンズだが、このビデオではニナ・パーソンが砂漠のハイウェイの対向車線を延々と爆走し、周りの車を次々に巻き込む3分間のバニシングポイントで、各国で放送禁止になった。特にオチはアイドル・ポップ・バンドのタブーを破っている。

またプロディジーの「スマック・ザ・ビッチ・アップ」は「そのうるさい女を殴り飛ばせ」という女性差別的歌詞に加え、コカインをキメた主人公がバーでケンカし、女を連れ帰ってバイオレントなセックスに及ぶまでをコカインでトンだ一人称視点で描いて、やはり放送禁止になった。このオチもまた強烈だ。
www.sputnik7.com/servlet/asxplaylist/1/100/smbu/file.asx

そしてスマッシング・パンプキンズの「トライ、トライ、トライ」はやはり揺れ動く手持ちカメラで、ヤク中のカップルが犯罪に走る姿を陰惨に描き、ラストでは人類のうち誰一人として見たくないものを無理やり見せて放送禁止になった。

で、『SPUN』は上記三本のビデオを一時間半にしたような映画だが、
監督本人はさわやかな青年で、ドラッグの経験もないそうだ。
ちなみに『SPUN』で彼がいちばんうれしかったのは、
ジューダス・プリーストロブ・ハルフォードに出演してもらえたこと、
それに『ランブル・フィッシュ』以来あこがれだったミッキー・ロークを復活させたことだそうな。
ビデオの過激さのわりに趣味はいいボンクラかげん。
彼の出世作マドンナの『レイ・オブ・ライツ』の超微速度撮影のネタ元は
ランブルフィッシュ』の流れる雲だそうだ。