本日(日曜日)午後11時からのTOKYO MXテレビ「松嶋×町山 未公開映画を観るテレビ」は、
「マックスト・アウトMAXED OUT」の後編です。
MAXED OUTとは貸し出し限度額の上限に達した状態のこと。
アメリカを荒れ狂っているクレジットカードと銀行の「貸しまくり」の実態を描いたドキュメンタリーです(サブプライム崩壊の直前に撮影された映画です)。
2000年からアメリカでは収入のない学生や主婦でも簡単にクレジットカードが作れるようになった。
また、収入のある中産階級や、家族や親戚に資産のある者は、簡単に自己破産できない法律ができてしまった。
さらに、クレジットカード会社は支払の遅れた者に対して30パーセント以上の金利を「自動的」に引き上げるようになった。
それは、クレジットカード会社から最も多くの選挙資金を得たブッシュ大統領と、上下院の多数派を支配する共和党が、銀行やカード会社の求める法案を次々と通したからだった。
こうして、アメリカ人は一人平均5枚以上のクレジットカードを持ち、国民すべてのクレジットカード負債額(住宅ローンや自動車ローンを除くカードのみの負債)は95兆円を超えた。その額は日本という国家の一般会計予算84兆円を超えている。
09年中には、全米のカード所有者の10人に一人が支払い不能状態に陥ると予測されている。
この映画では、実際に「貸しまくり」の罠にハマった人々を追跡取材しているが、
最後に描かれる彼らの運命は壮絶でショッキングだ。
しかし、もっと恐るべきはアメリカという国自体が日本の百倍という借金地獄に堕ちているという事実だ。
貸主の一番は中国、二番は日本。