Podcast映画特電はアクションしないヴァン・ダム

TomoMachi2008-11-20

お待たせしました。
ポッドキャスト町山智浩アメリカ映画特電」、今日中に更新されます。
今回は、あのジャン=クロード・ヴァン・ダムが自分自身を演じた怪作『その男ヴァン・ダム』についてお話しします。
http://www.enterjam.com/tokuden.html


 ジャン=クロード・ヴァン・ダムはベルギー生まれの落ち目のアクションスター。
 48歳の肉体にムチ打って戦って見せても、ヴァンダフルな全盛期を知らない若手監督たちは何のリスペクトも払わない。
 ロクな仕事がない。出演依頼はくだらないカス映画ばかり。マネージャーもやる気がない。カムバックを賭けた新作もスティーヴン・セガールに取られてしまった。
 私生活では5回も結婚離婚を繰り返し、慰謝料やらコカイン中毒やらで金がない。
 娘の養育権をめぐって裁判で戦っているのだが、元妻側の弁護士は法廷にヴァン・ダムの映画を証拠として持ち込んで彼には親の資格がないと主張する。
「彼の出演作はどれも暴力と殺人の映画ばかりです。こんな男に子どもを育てることができると思いますか?」
 おまけにその裁判で雇った弁護士まで、弁護費用がもらえないなら降りると言いだした。
 ヴァン・ダムはあわてて銀行に飛び込んで、数万円だけ弁護士に送金しようとしたが、その銀行は強盗に襲われている最中だった……。