HOTWAX「日活ニューアクション」特集

TomoMachi2005-03-13

高護さんから「HOTWAX」を送ってもらった。
「日本の映画とロックと歌謡曲」の雑誌。
素晴らしい。
http://www.ultra-vybe.co.jp/hotwax/

第一特集は「日活ニューアクション」。
この「ニュー」というのは「アメリカン・ニューシネマ」のニューで、
イージーライダー」や「俺達に明日はない」と同じく
金のない若者達がヤクザや権力に逆らって暴れて全滅していく。
だけど、日本のほうが全然イイ!
女の子はみんなベルボトムジーンズ、ミニスカートに白いロングブーツ、マキシ、真ん中分けのロングへアーに『ど根性ガエル』のひろしみたいにサングラスを乗せている。
梶芽衣子がカワイイ!
渡哲也、藤竜也原田芳雄、みんなグラサンにくわえタバコだ。
付録は鏑木創のサイケなギターがうなる「野良猫ロック」等のテーマ。
これをメディアプレイヤーで再生すると本当にライトショーみたいでラリるラリる。


キャロル特集も泣けるなあ。
キャロルを知ったのは赤塚不二夫のマンガだったなあ。
バカボンのパパかベラマッチャが「キャロル最高!」と叫ぶだけの回があったのだ。
オイラはキャロルが出た「リブ!ヤング」(日曜の夕方の番組)も見てたけど、
当時は小学校3、4年だったから、よくわからなかった。
司会は愛川欽也今野雄二で、「リブ!ヤング」で初めてかぐや姫とアリスを見て、
両方とも女の子じゃなくて汚いオッサン三人組なので驚いたっけな。
とにかくその頃からフォークは嫌いだ。


オイラは『リブヤング』よりも『ぎんざNOW』世代なのだ。
キャロルの後のクールスのほうにハマったのだ。
当時の中学生は夕方5時半から夕ご飯ができるのを待ちながら、
クールスやクリエイション、メイベリンのライブを見ていたのだ。
近田春夫のハルヲフォンもよかったなあ。「恋のTPO」って曲では
前半、座って譜面台を前に静かに演奏していたメンバーが、
途中で椅子を蹴っ飛ばして立ち上がって大暴れするという中学生が大喜びの振り付けでした。
清水健太郎は「男のバイブル」ってコーナーでやっぱりレイバンかけてたなあ。
あと、ハンダーズですね。ラビット関根こと関根勤の後輩各の素人コメディアン・グループ。清水アキラアゴ&キンゾーなんかがいました。
それから、ミュージックビデオってやつを初めて見たのも「ぎんざNOW」だったなあ。コッペというかまやつひろしみたいな女の人がVJだった。
讃岐裕子というお地蔵さんみたいな顔のアイドルも司会をやっていた。


ロックが好きになってきて
文化放送で夕方7時からやっていた公開生ライブ番組「ハローパーティ」と
その後にみのもんたがやっていた番組(番組名忘れた)を聞くようになった。
みのもんたはその当時から「オレはモテる」「お前らにはわからない」という傲慢なキャラだった。
ヒットチャートのコーナーがあって、当時一位を独走していたのはウィングスの「ジェット」だった。ジャーンジャッジャッジャアーンというものすごくドラマチックなイントロだから
子供心に「カッコいいなあ。きっとこれはジェット機のことを歌ってるんだな」と思い込んでいたが、後から、ジェットという名の女の子のお母さんに話しかけているポール・マッカートニーらしい無内容な歌なんでがっかりした。
みのもんたの番組では「カムトゥゲザー」というコーナーがあって、
そこでフーのオリジナルの「ピンボールの魔術師」を聞いて「なんてカッコいいイントロだ」と驚いたんだ。
だから最初に買ったロックのアルバムはフーの「トミー」だった。
それ以来、30年以上ピンボールが好きで、インベイダーにもハマらなかった。
(今もピンボールはパブで必ずやる)


で、中学三年の時に武道館で見たKISSの初来日公演が最初のロックコンサートだった。


「HOTWAX」を読んで、関係ないことをいっぱい思い出した。


オイラにとってロックというのは昔から、真ん中分けのサラサラロングヘアの女の子がベルボトムジーンズを履いたお尻をひねってこっちに向けて肩越しに振り向いてるイメージなんだよなー。
これはなんだろうと思ったら、土居まさるの「TVジョッキー」の間に流れるジーンズのCMで、ビートルズの「シー・ラブズ・ユー」の演奏に合わせて踊りながら、ベッドから起きてきた女の子(たしか上は男物のワイシャツかなんかで、下はパンティだけ)が最初スカートを履こうとしてやめて、ジーンズを履いてお尻をこっちに向けるCMがトラウマになっていて、初めて「あそこがムズムズする気持ち」と同時にビートルズを刷り込まれたのである。
同じくらいの世代でもオタク系の人たちはロックに全然興味がない人が多いけど、
彼らはきっと、あのCMを見ていないのだろう。