Jocks Vs. Geeks

TomoMachi2004-11-19

右は、NYのタウン誌Village Voiceに掲載されたRuben Bollingのマンガ。
ブッシュ再選の朝のNYや西海岸の人々の気持ちを表している。
メガネをかけたひ弱そうな男が鏡を見ると、そこにはクルーカットの逞しい男が「オレのSUVはイラクの石油が好き」と書いたTシャツを着て笑っている。「鯨を踏み潰せ」とか「人殺しは銃ではなく中絶医だ」などのスローガンと共に南部連合の旗。
都会の人間は、今まで気がつかなかったが、「アメリカ人」とは、多数決でいえば、こういう人間だったのだ、という話である。


田舎と都会、保守とリベラルの対立は「レトロ対メトロ」などと言われている。
http://www.retrovsmetro.org/
コラムニストで漫画家のTed Rallは選挙前にJOCKS VS. GEEKS という面白いエッセイを書いている。
http://www.uexpress.com/printable/print.html?uc_full_date=20041012&uc_comic=ru
アメリカにはJocks(体育会系)とGeeks(オタク系)という二つの種族がいる」と言う彼は、高校時代になぞらえて、二つの種族を説明する。
Jocksは、「陽気で、ペップラリー(フットボールなどの対抗試合の前に全校生徒を体育館に呼んで開かれる応援の予行演習)と聞くと目を輝かせて体育館に駆け込み、応援歌を叫ぶ」。
Geeksは、「陰気で、黒いTシャツを着て、ペップラリーになると、うんざりしたようなため息をついて、タバコを吸いながら隠れる場所を探す」
この二組の対立は「体制派vs反体制、外向vs内向」で、Jocksはトップ40のヒット・ポップしか聴かないが、Geeksはマニアックな通好みバンドが好き。そして「体育会系は大人になると共和党に投票し、Dork(運痴)は民主党寄りになる」
 実際、インターネットの保守系BBSではリベラルの書き込みに対してよく『お前、学校でイジメられっ子だったろ』という書き込みがつく、という。
「もちろん、JocksがGeeksと結婚したり、職場で一緒に働いたり、友達になることだってあるだろう。しかし、両者は根本的な世界観を分かち合うことは決してないのだ」
 

Ted Rallの書き方だと2分割しすぎなので、別の喩えを使おう。ドラえもんだ。
まず、のび太は、都会に住むひ弱なリベラル系アメリカ人。
ジャイアンは今回ブッシュに投票したような南部や西部の素朴な人々。
すると、共和党は金持ちで悪知恵が働くスネ夫で、
しずかちゃんは両者の間で揺れ動く「サッカーママ」とか「セキュリティママ」と呼ばれる生活保守浮動層主婦か?
じゃあ、のび太を助けるドラえもんは?
民主党マイケル・ムーアドラえもんになれなかったのが問題なのだろう。