マイケル・ムーア メル・ギブソン ディズニー

TomoMachi2004-05-05

マイケル・ムーアの新作『華氏911』が完成した。
現在、5月下旬のカンヌ映画祭への正式出品を目指してフランス語版製作中とのこと。
この題名は、SF小説レイ・ブラッドベリが書いた小説『華氏451』のパロディ。


華氏451とは紙が燃え上がる温度で、書物が「人間の自由な想像力を刺激する危険なもの」として禁じられた全体主義社会で、それを燃やす焚書官が本の面白さに目覚めて逃亡する物語。フランソワ・トリュフォーによって映画化もされている。


ムーアは9月11日の同時多発テロ以降、右傾化し、全体主義化するアメリカを見て、「911こそ自由の燃える温度だ」と、SFファンとトリュフォー・ファンにしかわからないことを叫び、ブッシュ一家とオサマ・ビン・ラディン一家の家族ぐるみの癒着を暴く突撃ドキュメンタリーを作り上げた。


ムーアはこれを9月11日に全米公開するつもりだった。もちろん11月の大統領選挙でブッシュの再選を阻止するためのプロパガンダとしてである。


この映画は最初、メル・ギブソンが経営する会社アイコン・フィルム製作でスタートしたが、去年の春にムーアとギブソンが決裂した。
二人とも熱心なカソリックということで仲良くなったというが、そもそもギブソン共和党支持で反バチカンなので決裂は当然だった。
ちなみにメル・ギブソンは『華氏451』も自分の主演で製作中である。ブラッドベリはメルギブはとても本を読むような人間に見えないと拒否していたが。


暗礁に乗り上げたかに見えた『華氏911』だが、メルギブの後を引き受けて、ミラマックスが資金を出して製作が続けられた。
しかし昨日、つまり5月4日にミラマックスの親会社であるディズニーが正式に、この映画を公開しないと決定したのだ。
ディズニーは、既に去年の五月、つまりミラマックスが製作を引き継いだ時点で「公開できないかもしれない」と伝えたはずだと言っている。
ムーアはディズニーはブッシュの弟が知事を務めるフロリダ州にディズニーワールドはじめ巨大な事業を持っているので、ブッシュ知事とディズニーは親密だからしょうがない、と言っている。
ミラマックスはディズニーの支援無しでなんとか公開しようと思案中とのこと。
ムーアはこの事態に「わかってんのかな。この映画はコメディなんだよ、コメディ!」と言っている。

ちなみに日本ではGAGAが配給するので心配はいりません。