週刊文春でメニニズム(反フェミニズム)について
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2014/06/19
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5月23日、カリフォルニア州サンタバーバラで「22歳で童貞。キスもしたことない」というエリオット・ロジャーが「自分を拒絶した女どもに制裁する」と無差別に銃を乱射して6人を殺し、13人を負傷させた(中略)エリオットはマノスフィアManosphereと呼ばれるネット上の反女性コミュニティの一員だった。フェミニズムへの反発なので「メニニズム」と揶揄されたりするマノスフィアは、MRMとPUA(ピックアップ・アーティスト。ナンパ師のこと)と反PUAの三つから形成されるといわれる。
(中略)
エリオットは第三のグループ「アンチ・ナンパ師」サイトの常連になった。そこはインセルの怒りの吹き溜まりだった。インセルとはInvoluntary Celibate(不本意な純潔者)の略。彼らはMRMと重なる部分があり、どちらもTraditional Marriage(伝統的結婚)の復活を求めている。昔はどんな男でもたいてい結婚できるように地域や親戚に世話された。でも、今の恋愛は自由競争になり、見た目や収入、コミュニケーション能力で劣る者は女性に縁がない。だから、昔のように、すべての男に女性をあてがうべきだというのだ。
この考え方をエンタイトルメントEntitlementと呼ぶ。本来は障害者や貧困層が福祉を受ける資格のことだが、恵まれない自分たちにも女性を配給しろと主張している。女性の意志を無視して。エリオットはそれに影響を受け、犯行声明文に「相手を選ぶ権利は女に与えるな」などと書いていた。「王たちの帰還」のルーシュVも「事件の再発を防ぐために、エリオットのような男たちに女性を世話しろ」と書いている。(後略。全文は週刊文春で)