9/18の、したまちコメディ映画祭で、サイモン・ペッグ&ニック・フロストの映画『PAULポール』が上映されます。
でも、「ポール」じゃ、あんまりなので、邦題をつけないとなりません。
次週までに決まらないと宣伝できないそうなので、みなさんのお力を借りたいです。
下に映画の説明と予告編のYouTubeがありますので、これを見て、邦題を考えてください。
できたらツィッターにハッシュタグ#Paulhoudaiをつけて投稿してください。
採用者へのお礼は……これから配給会社と考えます!
町山 今日はサイモン・ペグとニック・フロストの映画を紹介するよ!
――『ショーン・オブ・ザ・デッド』『ホット・ファズ/俺たちスーパー・ポリスメン』の脚本&主演コンビですね! 今回も監督はエドガー・ライトですか?
町山 『スコット・ピルグリム』と撮影スケジュールが重なってたらしくて、今回の監督はグレッグ・モットーラ。『スーパーバッド童貞ウォーズ』と『アドベンチャーランドへようこそ』の人。
――そっちも童貞感あふれる人選ですね。で、なんて映画ですか?
町山 『ポール』。
――ポール? それだけ?
町山 そう。ペグとフロストは、『ショーン』ではジョージ・A・ロメロのゾンビ映画にオマージュを捧げ、『ホット・ファズ』ではマイケル・ベイの『バット・ボーイズ』やキャスリン・ビグローの『ハート・ブルー』なんかのポリス・アクションをリスペクトした。要するにオタクの夢を実現しまくってる憎い奴らだけど、今度はモロにオタク映画なんだ。
――というと?
町山 なんたってサンディエゴのコミコンで始まる映画なんだ。
――コミコンってのは日本のコミケみたいなもんですね。
町山 ペグとフロストはイギリスから来たSFオタクで、コミコンで興奮した後、レンタカー借りて憧れのロズウェルを目指す。
――60年ぐらい前に宇宙人の円盤が墜落して、今もエイリアンの死体が隠されていると言われる場所ですね。
町山 そこで二人は米軍基地から逃げ出したエイリアンを車に乗せることになる。これが、いわゆるリトルグレイの姿だけど、「よっ、こんちわ、オレ、ポール」って自己紹介するの。
――すっごいフツーな感じですね。
町山 60年も囚われてテレビばっかり観てるうちにアメリカナイズされちゃったんだよ。
声は『グリーン・ホーネット』のセス・ローゲン。
――高等な知的生命には合わないボンクラ声ですね。
町山 で、ペグとフロストはMIBに追われるポールを宇宙に逃がしてやろうとする。
――『E.T.』みたいな。
町山 その通り! じゃ、どこで迎えの円盤はどこに降りてくると思う?
――やっぱり『未知との遭遇』の、あのプリンみたいな……。
町山 に決まってるよな! この映画はスピルバーグへの熱い熱いオマージュなんだ! 拳銃撃つ時は『ジョーズ』のラストでロイ・シャイダーがライフルを撃つ時に言った決めゼリフが飛び出すし、砂漠でトラックが追って来るし。
――『激突!』ですか!
町山 主人公たちを追うのはMIBだけじゃないんだ。
――というと?
町山 ホワイトトラッシュやキリスト教原理主義の親父。聖書原理主義者は人間以外の知的生命を信じないから、ポールを観て悪魔だと思っちゃう。これはつまりイギリス人であるペグとフロストから見た「怖いアメリカ人」なんだ。ペグとフロストは『ポール』の脚本書く時、実際に二人でアメリカの西部を車で走ったんだけど、地元の人たちからゲイだと思われて本当に嫌がらせを受けたってさ。
――オタクの男同士が仲良くしてるのはゲイとは違うのに。
町山 いや……そうは断言できないなあ。
――できないんですか?
町山 旅の途中でペグに彼女ができると、フロストが嫉妬したりするんだよ(笑)。で、最後に立ちはだかるのはエイリアンの強敵!
――誰ですか?
町山 宇宙一強いエイリアン・キラー。誰かは観てのお楽しみ。で、ラストは『E.T.』『未知との遭遇』『ギャラクシー・クエスト』の3段号泣オチ!
――うわ! それは確かに号泣ですね!
町山 ま、泣くのはオタクだけだけど。スピルバーグは少年時代、家庭不和、イジメ、学業不良でとても生きるのが辛かった。だから宇宙に夢を託して、宇宙人に憧れた。それはただの現実逃避じゃなくて、映画で夢を実現した。そのスピルバーグの映画と少年時代に出会った感動を映画で表現したのが、この『ポール』なんだ