メルギブの『アポカリプト』は『裸のジャングル』のパクリ

TomoMachi2008-09-04

毎週木曜日更新(一日遅れました)ポッドキャスト町山智浩アメリカ映画特電」、今週は先週の続きで「人間狩り」映画の傑作『裸のジャングル』について話します。
http://www.enterjam.com/tokuden.html
↑今回のポッドキャストは40分を越える大作です。
週末にでものんびり聴いてください。
いっきにしゃべってるので口が滑って「レオポルド王はオランダの王様」などと言っていますが、
ベルギーの間違いです。来週には修正しておきます。


19世紀アフリカ、象牙狩りにきた白人ハンターとそのガイドが地元原住民の土地を侵し、無断で象を乱獲したために、原住民を怒らせ、彼らに襲撃されて拉致、拷問される。
ところがなぜかガイドだけは、「お前は逃げていいよ」と解放される。
実は、それは恐怖の人間狩りゲームの始まりだった!
厳しい大自然、襲いかかる猛獣、勇敢で手練れの追っ手たち。
君は生き延びることができるか?


作監督主演のコーネル・ワイルドはアクション俳優からムービーメイカーに転向した
イーストウッドやメルギブのような俳優兼監督の先駆者だ。
そう、メルギブの『アポカリプト』は、この『裸のジャングル』のほとんどリメイクなのだ!
↓この予告編で、人間狩りゲームが始まってすぐに、投げられた槍をつかんだコーネル・ワイルドが追っ手を刺し殺すシーンがあるが、これは『アポカリプト』でそっくりそのまま完コピされている。

ちょこっとメルギブの功績を認めておくと、「裸のジャングル」はもともとアメリカ原住民の風習である「ガントレット」をアフリカ原住民のものとして描いたが、「アポカリプト」で再びアメリカ原住民に戻したということかな。
ただ、『アポカリプト』は人間というものの残虐さを告発して終わっているが、この『裸のジャングル』は残虐さを描いて、さらにその先にまで到達しているのである。