百万人が涙した、マクドナルドのバイト少女のYouTube

TomoMachi2006-05-01

http://www.youtube.com/watch?v=bTV85fQhj0E&feature=Views&page=1&t=w&f=b
このビデオの女の子の名前はアンナ・スヴィダースキー。
 17歳。
 ロシアに生まれ、幼い頃にアメリカに移民し、ワシントン州ヴァンクーヴァー(カナダの大都市とは別の小さな町)に住む少女だ。
 父はなく、母親は今も英語が話せず、4人兄弟の長女アンナは家計を支えるため、高校の授業が終わると地元の24時間オープンのマクドナルドで働いた。
 残業代を稼ぐため、毎晩遅くまで働いて、ほとんど眠らないで高校に通った。週に30時間も超過勤務することも多かった。
 アンナは口にピアスをしていたので、パンクやGOTHかと思われることもあった。ソーシャル・ネットワーク・サービスMySpaceには、Sceneslut(主役を食う売女)という物騒な名前でアカウントを持って、「お世辞の上手な黒人のボーイフレンド募集中」などと書いていた(MySpaceミクシィ&出会い系なサイト)。
 けれどもそれはけっこう背伸びして書いたことらしい。アンナのMySpaceのプロフィールを見ると、好きなミュージシャンはマライヤ・キャリーやヤー・ヤー・ヤーズ、好きな映画は『トップガン』、好きなテレビは「サウスパーク」、尊敬する人は「キリスト」、それに「ラブストーリーを読むのが好き」と書いている。
 つまり、ごく普通の、どこにでもいる、アメリカン・ドリームを夢見て働く17歳の少女だった。


 4月20日も、アンナはマクドナルドで夜遅くまで残業していた。
 客席を清掃していたアンナは、突然、一人の若い客にナイフで胸を刺され、病院に運ばれたが死亡した。
 犯人は、14歳の少女を誘拐しようとして逮捕された前科のある精神障害者で、アンナとは一度も面識がなく、彼女はたまたま近くにいたから刺されただけだった。
 アンナはMySpaceに、「ヴァンクーヴァーから早く出たい」と書いていたが、それはかなわなかった。
 なんで彼女が殺されなくちゃならないのか。
 死ぬべき奴はもっと他にいるだろう。


 アンナが死んだのは、18歳の誕生日の一週間前だった。 


 田舎町のマクドナルドのバイト少女の行きずり殺人。
 このニュースは地元の新聞テレビでひっそり報じられただけだった。
 アンナの死はよくある事件のひとつとして、町の人以外には知られずに、消え去ってしまうはずだった。

 しかし、MySpaceでアンナとリンクした人たちから、その友達へとアンナの悲劇のニュースのコピーがメールで送られた。
 そして友達はまたその友達へとニュースのコピーやURLをメールで伝えた。
 そうするうちに一週間も経たないうちに、全米で加盟者7千万人と言われる世界最大のネットワーク・コミュニティじゅうに広がり、アンナのことなど何も知らない人たちが彼女の死を悼み、遺族に寄付金を送った。
 映像貼り付けサイトYouTubeには、アンナがMySpaceに上げていたセルフポートレイトを編集した追悼ビデオがUPされ、そのヒット数は、彼女の死から11日目の現在、百万ヒットを超えている。


映画『Vフォー・ヴェンデッタ』のヒロイン、ナタリー・ポートマンにインタビューした時、彼女はこう言った。
「ニュースや新聞で『死者二名』と読んでも、みんな『そういうものか』と思うだけです。その死者数が二百人に増えても、二十万人になっても、二百万人になっても、自分とかかわりがなければ、人は『そういうものか』と思うだけです。そういう数字にもマヒして、何も感じなくなります。でも、その二百とか二百万という数はただの数字ではありません。ひとつひとつが私たちみんなと同じように、それぞれの人生を生き、人を愛し、愛されていた人たちなんです。映画や物語の使命は、ひとつひとつの数字に想像力で血肉を与えて、ひとつひとつの人生として感じられるようにすることです。私はそうしていきたいと思っています」


Over My Head
~ The Fray


I never knew
I never knew that everything was falling through
That everyone I knew was waiting on a queue
To turn and run when all I needed was the truth
But that's how it's got to be
It's coming down to nothing more than apathy
I'd rather run the other way than stay and see
The smoke and who's still standing when it clears

Everyone knows I'm in
Over my head
Over my head
With eight seconds left in overtime
She's on your mind
She's on your mind

Let's rearrange
I wish you were a stranger I could disengage
Say that we agree and then never change
Soften a bit until we all just get along
But that's disregard
Find another friend and you discard
As you lose the argument in a cable car
Hanging above as the canyon comes between

Everyone knows I'm in
Over my head
Over my head
With eight seconds left in overtime
She's on your mind
She's on your mind

Everyone knows I'm in
Over my head
Over my head
With eight seconds left in overtime
She's on your mind
She's on your mind

And suddenly I become a part of your past
I'm becoming the part that don't last
I'm losing you and its effortless
Without a sound we lose sight of the ground
In the throw around
Never thought that you wanted to bring it down
I won't let it go down till we torch it ourselves

Everyone knows I'm in
Over my head
Over my head
With eight seconds left in overtime
She's on your mind
She's on your mind

Everyone knows I'm in
Over my head
Over my head
With eight seconds left in overtime
She's on your mind
She's on your mind