ブルース・ウィリスがアライグマを演じるアニメ

メモリアル・デーの連休、娘を連れてドリームワークス製作のＣＧアニメ『オーヴァー・ザ・ヘッジ』を観に行った。

ポテトチップス中毒のアライグマ（声ブルース・ウィリス）が凶暴な熊（ニック・ノルティ）が冬眠用に溜め込んだジャンクフードの山に手を出して全部ダメにしてしまう。
「満月の夜までに耳をそろえて返さないと殺すぞ」
そう脅されたアライグマは山を降りて、新興住宅地に入り込み、ジャンクフードを盗み出そうとする。

これって要するにドラッグかギャンブル中毒の中年男がヤクザに借金作って脅されて、泥棒して返そうとするという話で、素のブルース・ウィリスとニック・ノルティが演じてもおかしくないよ。

ダイハード・アライグマは、自然の中で暮らしていたカメとリスとヤマアラシとオポッサムとスカンクたちにジャンクフードの味を覚えさせて中毒にし、泥棒の片棒をかつがせようとする。
ジャンクフード漬けになった動物たちはケーブルＴＶだのゲームボーイだのでどんどん消費社会のとりこになっていく……。人間ドラマなら、ヤクザに追われる男が気のいい家族をダマしてシャブ漬けにして、シノギを手伝わせる、という話。

子供たちは可愛い動物たちのドタバタで大喜び、親は皮肉の利いた文明批判にニヤリ。一瞬も退屈させない傑作だった。ＣＧのクォリティも非常に高い（特にライティング）。
オポッサムの父娘をなぜかウィリアム・シャトナーとアヴィル・ラヴィーンが演じているのがヘン。
音楽はなんと、ベン・フォールズ！